SAS(睡眠時無呼吸症候群)は、睡眠中の気道の閉塞により、断続的に無呼吸を繰り返し、日中強い眠気に襲われる病気です。突然、強烈に眠気が襲ってきたり、意識を消失したりするので、ドライバーにとっては最も恐ろしい病気のひとつです。
それだけでなく、新鮮な空気が体内に入らず血中酸素が低下することで、高血圧や心臓肥大、脳卒中を引き起し、突然死にもつながります。このような状況を踏まえ、国土交通省ではドライバーのSAS検査実施を推奨しています。
自宅で検査キットを装着するだけで、簡単にSASのスクリーニング検査ができます。 当協会では、血中酸素飽和度だけでなく、呼吸、体位等7項目を計測して、正確なSASの判定を行っています。
検査の結果、SASの可能性がある場合は、専門の医療機関を受診し、治療を行う必要があります。 治療にはCPAP療法(寝ているとき鼻にマスクを装着し、空気を送り込んで気道を押し広げる方法)、減量、生活習慣指導などがあります。
SASは検査を行うだけでなく、その後のフォローアップが重要です。当協会では検査後、治療が必要な場合は医療機関を紹介し、ドライバーがきちんと病院へ行くように指導を行います。
また、SASの原因のひとつは肥満で、あごや首周りについた脂肪が気道を狭くしていることです。管理栄養士が検査結果に基づき、ドライバーの減量や生活習慣の指導など、徹底したフォローを行います。